気が付いたら髪の毛を抜く癖が…どうして癖になってしまうの?

気が付いたら髪の毛を抜く癖が…どうして癖になってしまうの?

白髪を発見した時や、ひどい枝毛を見つけた時、ついつい抜いてしまったと言う経験はどなたでもあるでしょう。でも、1本2本ではなく、「毎日暇さえあれば自分の髪の毛を抜いてしまう」そんな癖に悩んでいる人がいることをご存知ですか?

この癖になる人は、性別も関係なく、心の病が原因の場合もあります。ひどくなると、見た目にも変化が起こってしまう髪を抜く癖。ちょっと怖い気もしますが、なぜ癖になってしまうのか、もしも癖になってしまったらどんな対策があるのかを解説します。

髪の毛を抜く癖のために生活に支障が出ることも

それって癖になってない?

自分の癖はなかなか気が付かないことも多いです。はじめはなんとなく暇つぶしに枝毛や縮れ毛を見つけて抜いていただけなのに、ふと気づくと無意識に髪の毛を触り、さらにそれが毎日続いていることに気づき、さらにはちょっとした時間があればすぐに健康な髪の毛をたくさん抜いてしまっている・・・そんな状態であるなら、それはもう「癖」ではなく病的なものになっているかもしれません。

1日で自然に抜ける量は50~100本だけど…

1日に抜ける髪の毛の量は、自然に抜け落ちる抜け毛でも50~100本だと言われています。だから毎日1~2本くらい自分で抜いたところで、そうたいした問題にはなりません。ただ、暇さえあれば抜くというレベルになってくると、「ちりも積もれば山となる」で、気が付けばかなりな量を抜いてしまっているということも珍しくありません。

抜きすぎて生活に支障が出ることもある

人によっては、自分で髪を抜きすぎたために薄毛や円形脱毛と同じような状態になったり、重症レベルになるとほとんど頭部に毛がなく、襟足に少し残るだけになってしまうこともあります。

ここまでくると、職場や学校で頭部を晒すことに抵抗を感じ、引きこもりがちになってしまう人も。家の外に出歩くのすら避けがちになります。

さらに、中には抜いた毛を無意識に食べて「腸閉塞」を引き起こしてしまう人もいて、場合によっては体の健康にすら影を落としてしまう人もいます。

髪の毛を抜きたくもないのに抜いてしまうのは抜毛症かもしれない

では、髪を抜く癖がエスカレートしてしまう原因はなんなのでしょうか?人は、無意識のうちに自傷行為をしてしまうことがあります。実は、爪噛みや髪の毛を抜く行為も自傷行為の一種なのです。

この自傷行為の大きな原因は、ストレスにあると言われます。行動や環境と心が合わないけれど上手に助けを求められず、不安な心を安堵させるために痛みを伴なう行為を行ってしまいます。または、ひたすら我慢を続ける性質を持っている人の場合は、限度を超えた心が悲鳴をあげてそうさせているのかもしれません。いずれにせよ、精神安定を求めてついつい無意識に行ってしまう、髪を抜くことをやめられないことを、抜毛症といいます。

「髪の毛を抜きたいと思っているわけじゃないのに、気付くと何本も抜いてしまっている」。そんな人は、この抜毛症になってしまっているのかもしれません。強迫性障害にも似ているのですが、抜毛症の場合には強迫性障害とは異なり、「髪の毛を抜く」という行為に限定されていて、なにかの強迫観念から抜くわけではないというのが特徴です。

参考:ハートクリニック『抜毛症(抜毛癖)

抜毛症の対策はストレスを溜めないことと早期治療開始

ストレスは、さまざまな状態を乗り越えようとする自身の頑張りとも言えます。でも、過度なストレスがかかりすぎると、病気や自傷行為を引き起こしてしまうこともあります。その一つである抜毛症も、ストレスによって自分でも止められないほど髪を抜くのが癖となり、頭皮に炎症が起きるほどの痛みを伴ってもなかなかやめることが出来なくなってしまいます。中には、抜毛症が長期化したために、髪が生えてくなくなってしまう人もいるのです。

今もし「心が疲れている・・・」と思ったなら、積極的にリラックスタイムを作りましょう。思い当たる原因があるなら、それを避けたり、誰かに相談するなりして助けを求めましょう。それでも癖が収まらなければ、できるだけ早く心療内科または精神科を受診しましょう。症状がまだ軽い早期段階のうちに、専門家と相談の上で治療を始めれば、治療が長期化することを防げます。

ひどい人になると、10代で発症し、その後20年も30年も抜毛症に苦しんでいることもあります。自分では止められない症状なのですから、ネットの記事を読み漁っても、自分だけでどうにかできる病気ではありません。きちんと専門家に相談し、心のケアも含めた適切な治療を行えば、症状が軽減していく可能性が高いです。できるだけ早く医療機関や心の専門医に相談するようにしましょう。

子供の場合は親へのSOS発信かもしれない

抜毛症は大人だけでなく、子供もなりやすいものです。特に女性に多いと言われ、最初の発症年齢は10代が最も多いとも言われています。子供の場合は、ストレスをうまく言葉にできないつらさから、親へのSOSの発信手段として自傷行為を行うこともあります。その一つが抜毛症です。もしもお子さんが髪を抜いていて、それが1~2本というレベルではないのであれば、少し注意をして様子を見てあげましょう。

覚えておかなければいけないのは、髪を抜くと言う行為はわざとしているわけではなく、無意識に脳が選択した行動だということです。子供の自傷行為は、辛抱強い性格や、親に心配をかけたくないという頑張り屋さんの子供に多く、抜毛症は無意識のうちに親に対するSOSをしている状態なのだと考えましょう。

我が子が抜毛症であると思うと、親としてどう接していいのか難しく感じてしまうかもしれません。親も不安になってついつい強く叱ってやめさせようとしたくなるかもしれませんが、まずはその事実を受け止めて、いち早く臨床心理士などの専門家に相談してみましょう。

参照:DIAMOND online『自分の髪を抜いてしまう子どもが親に発している「SOS」の正体

癖と病気の境目はわかり辛い

抜毛症は心の病気の表れでもありますが、心配のないレベルの癖との境目がはっきりしません。抜く髪の毛の量が1日数本程度で、ヘアケアを丁寧にするなどの工夫で自分で抜くのをやめることが可能なら、心配のない癖レベルだと言えます。でも、自分ではなかなかその変化に気が付かないものですし、「1日何本までなら大丈夫なのか」と言う線引きはありません。

「もしかして抜毛症かも」と感じた場合には、まずは「自分はストレスが溜まっているんだな」と理解をして心や体を休めるようにしてみましょう。そして、専門家に相談することも忘れずに。

早期に治療を開始すれば、治療が長引いたり見た目に後を引くようなことも少ないですので正しい理解をしてきちんと治療にあたることが大切なのですね。

 

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